日本で最も長い平地レースが実施されているのが、中山競馬場の芝3600mコース。この条件で行われているのは、G2ステイヤーズステークスだけという、ちょっと特殊なコースです。
今回は、過去10年に馬券圏内に入った馬をリサーチし、この条件が得意な血統を探ってみました。
中山芝3600mで成績の良い種牡馬
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2勝…ネオユニヴァース
中山競馬場の芝3600m(ステイヤーズステークス)で、複数勝利を挙げている種牡馬は2頭。
しかし、アドマイヤドン産駒はアルバートが3連覇、ネオユニヴァース産駒はデスペラードが2連覇しているので、複数の産駒が優勝した馬はいません。
また、この2頭のほか、トウカイトリック、ファタモルガーナ、モンドインテロといった馬が複数年、馬券圏内に入っているのでリピーターが強いレースと言えます。
ディープインパクト産駒は、優勝は無いものの、3頭の馬で2着4回、3着2回を記録しています。
中山芝3600mで注目の血統
特にこの条件が得意と呼べそうな種牡馬が見当たらないので、もう少し俯瞰して血統を見てみます。
注目はノーザンダンサーのクロス
過去10年の馬券圏内の馬のうち、2/3はノーザンダンサーのクロスを持っています。
馬柱だけではチェックしきれない要素ですが、出走各馬の5代血統表はチェックをしたい所です。
トニービンとロイヤルサッシュ
次いで注目したいのがトニービンの血を持つ馬。どこかにトニービンの血を持つ馬も7回、3着以内に入っています。
また、名繁殖牝馬ロイヤルサッシュをルーツとするサッカーボーイやステイゴールドの血を含む馬も、中山競馬場の芝3600mにマッチしそうな血統です。
この辺りを踏まえると、長距離レースなだけに、ヨーロッパ的なスタミナと力強さを持っていることが、好走する上で欠かせない条件なのかもしれません。
中山芝3600mコースの特徴
JRA最長の平地競走である、中山競馬場の芝3600mは、4コーナーを周り切った付近がスタート地点。そこから、内回りコースを2周強走ります。
2コーナーと3コーナーがきついカーブなので、小回り適性が求められるコースと言えるでしょう。
中山競馬場の芝コースは直線が310mと短いものの、残り200mを切ったところから急坂が待ち構えているので、真のスタミナが問われる舞台となっています。
過去10年の関西馬と関東馬の勝利数は、ほぼ互角ですが、優勝騎手は関東所属の日本人騎手または外国人騎手というのも注意点です。
まとめ
今回は、ステイヤーズステークス専用の中山競馬場芝3600mを見てみました。
- リピーターが強いレース
- ノーザンダンサーのクロスを持つ馬が強い
- トニービンとロイヤルサッシュの血にも注意
- 関西所属騎手は相性が悪い
年に1回だけしか使用されないコースであり、またリピーターが多いので、ピンポイントな要件が見つかりにくい条件と言えるかもしれません。
5代血統表をこまめにチェックする必要がありそうなので、勢いで手を伸ばすと難しいレースになりそうです。